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MagicSense:ラインスケールモジュールの使い方


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目次

  1. モジュールの概要
    1. 特徴1:回答方法が2モード(測定、フィードバック)
    2. 特徴2:回答経過時間を記録
    3. 特徴3:回答者の値選択操作を記録
  2. 設定方法
    1. 測定モード
      1. @ 設定画面の説明
      2. A 画面を作成してみる
    2. フィードバックモード
      1. @ 設定画面の説明
      2. A 画面を作成してみる
  3. データの変換
    1. STEP1:インポート
    2. STEP2:エクスポート

1.モジュールの概要


ラインスケールモジュールはプロファイル法やQDA法などで使用する線尺度(ラインスケール)による回答モジュールです。

1−1 特徴1:回答方法が2モード(測定、フィードバック)

ラインスケールモジュールには2つのモードがあります。

1.測定
2.フィードバック



測定モード(上図)は、データ収集のためにパネリストから回答データを収集するモードです。
フィードバックモード(下図)は、パネルトレーニングの際に使用するモードです。パネリストは回答画面に回答した後、自分の回答と正解(フィードバック画面)が表示されます。正解値は事前にサンプルコードと属性ごとに3段階に設定が可能です。

1−2 特徴2:回答経過時間を記録

MagicSenseの出力するデータ(csvファイル)には回答者が値選択までに要した経過時間が記録されます。この機能を使うことで嗜好評価を行うことで時系列嗜好評価(Temporal Driver Likingなど)を行うことが可能です。(解析ツール未対応)


1−3 特徴3:回答者の値選択操作を記録

MagicSenseの出力するデータには回答者が行った全ての値選択操作を記録します。通常の解析では最終選択値を解析に用いますが、この機能を使うことでパネルトレーニングのデータ解析としてパネリストがどのような変遷を経て最終回答値に至ったのか、何回修正したかを見ることでパネリストの回答に対する自信や回答の傾向を見ることができます。

下記のグラフ(横軸に修正回数「測定シーケンス(seq)」、縦軸に評点「測定・回答値」)では修正の有無と傾向を見ています。サンプル間や用語間で比較して、修正回数が多いサンプルや用語は判断に迷いがみられると考えられます。これに加えてパネルパフォーマンス(例えば交互作用の有無)の結果と合わせてトレーニングの参考とします。


通常はMagicSenseAnalyzerを使って最終選択値だけのデータセットに変換して、解析に用います。


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2.設定方法

MagicSenseでラインスケールの画面を追加した後の設定方法を説明します。
※画面の追加方法は本体のマニュアルを参照ください。

2−1 測定モード

測定モードは、データ収集のためにパネリストから回答データを収集するモードです。
通常の官能評価ではこちらのモードを使用します。

@ 設定画面の説明

ラインスケール画面を追加すると下記のようなダイアログが表示されます。


項目

機能説明

画面タイプ

モード(測定、フィードバック)を選択します。

※モード選択後に項目を追加した場合は、項目をすべて削除するまでモードの変更はできません。

説明文

画面上に表示する教示・指示文などを設定します。

項目

評価項目の設定を行います。

追加ボタン

評価項目を新規追加します(項目は最大6項目です)。

編集ボタン

評価項目の設定を編集します。項目を選択してボタンをクリックします。

削除ボタン

評価項目を削除します。削除したい項目を選択してボタンをクリックします。

複製ボタン

評価項目を複製します。複製したい項目を選択してボタンをクリックします。

回答無効

回答画面に回答無効のチェックボックスの表示/非表示を設定します。

※回答無効は回答の際に回答者が回答を無効としたい場合にチェックを入れます。時間情報を使う場合には回答にかかった時間が必要な情報となりますが、回答者が途中でサンプルをこぼしたり、退席したりして時間情報にイレギュラーがあった場合にはチェックを入れて無効であることを明示します。向こうにチェックを入れた場合は、再度同じ画面が表示されて回答します。データ上はどちらも記録されますが、「回答無効」列に無効となったデータは「1」が入力されます。有効データは「0」となります。





項目

機能説明

項目名

画面に表示する評価用語

コード

(測定モードでは使用しません)画面に表示するサンプルコードを指定します。

アンカーラベル表示

尺度両端のアンカーラベル表示の設定

アンカーラベル

アンカーラベルの表示言葉を設定(アンカーラベル表示が表示の時だけアクティブ)

アンカー表示

尺度両端に表示するアンカーの表示設定

アンカー表示位置

アンカーを表示する位置を数値(%指定)で設定する。0で末端。数値を大きくすると末端から中央方向へ離れる。

数値表示

選択した値(マーカー)を値で表示する。測定モードでは非表示を推奨。

数値範囲

ラインスケールのフルスケールのレンジを設定する。デフォルトは0-10。数値を変えても表示は変わらず取得データにのみ反映される。

目盛分割数

ラインスケール上に目盛りを表示します。指定する数値は表示される目盛りの数を示しています。非表示の時は「なし」を選択します。

※目盛り1を選択すると2つに分割する値(中央値)に目盛りが表示される。また、目盛り3を選択すると4分割する点(1/4毎)に目盛りが表示される。両端を合わせると5点法(5カテゴリ)のように使用できる。

フィードバック範囲1/範囲2/範囲3

(測定モードでは使用しません)フィードバックで基準値として表示する値を指定します。3つまで範囲を指定できます。



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A 画面を作成してみる

次のような画面を設定してみましょう。
4つの属性(甘味、塩味、酸味、苦味)を回答する画面です。


1.画面タイプ「測定」を選択する
2.画面に表示する教示分を説明文に入力する。
3.項目に評価したい属性(評価用語)を設定する。「追加」ボタンをクリックします。


項目設定のダイアログが表示されます。
a.項目名に画面に表示する評価用語を入力します。
b.アンカーラベル表示の「表示」を選択します。
c.アンカーラベルの左端に「弱い」、右端に「強い」を入力します。
 

2つ目以降の評価用語は1つ目を選択し、複製ボタンをクリックします。複製された項目を選択して「編集」ボタンをクリックし、項目名を修正します。
評価用語は1画面に6項目まで設定できます。においや味、食感などカテゴリごとにまとめて画面を作成するとよいでしょう。

 


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2−2 フィードバックモード

フィードバックモードは、パネルトレーニングの際に使用するモードです。パネリストは回答画面に回答した後、自分の回答と正解(フィードバック画面)が表示されます。正解値は事前にサンプルコードと属性ごとに3段階に設定が可能です。

このモードを使うためには、事前に基準値を設定する必要があります。
基準値には3つの範囲を設定できます。1つの範囲だけでも良いですが、範囲に入った(正解)と範囲外(不正解)の二分法となってしまうため、パネリストのモチベーションが下がります。そこでレベル・段階付けをすることで実現可能な目標を設定し、パネリストのモチベーションを下げずにトレーニングをすることがが可能となります。



レベル設定の例)
範囲1(緑色):非常に良い
範囲2(黄色):良い
範囲3(橙色):あともう少し
※これは画面に表示するためではなく、表示された範囲の意味付けを別途パネルリーダーが提示するものです。


@ 設定画面の説明

ラインスケール画面を追加すると下記のようなダイアログが表示されます。



項目

機能説明

画面タイプ

モード(測定、フィードバック)を選択します。

※モード選択後に項目を追加した場合は、項目をすべて削除するまでモードの変更はできません。

説明文

画面上に表示する教示・指示文などを設定します。

項目

評価項目の設定を行います。

追加ボタン

評価項目を新規追加します(項目は最大6項目です)。

編集ボタン

評価項目の設定を編集します。項目を選択してボタンをクリックします。

削除ボタン

評価項目を削除します。削除したい項目を選択してボタンをクリックします。

複製ボタン

評価項目を複製(コピー)します。複製したい項目を選択してボタンをクリックします。

回答無効

回答画面に回答無効のチェックボックスの表示/非表示を設定します。

※回答無効は回答の際に回答者が回答を無効としたい場合にチェックを入れます。時間情報を使う場合には回答にかかった時間が必要な情報となりますが、回答者が途中でサンプルをこぼしたり、退席したりして時間情報にイレギュラーがあった場合にはチェックを入れて無効であることを明示します。向こうにチェックを入れた場合は、再度同じ画面が表示されて回答します。データ上はどちらも記録されますが、「回答無効」列に無効となったデータは「1」が入力されます。有効データは「0」となります。




項目追加・編集で表示されるのが項目設定のダイアログ「項目詳細」です。


項目

機能説明

項目名

画面に表示する評価用語

コード

画面に表示するサンプルコードを指定します。

アンカーラベル表示

尺度両端のアンカーラベル表示の設定

アンカーラベル

アンカーラベルの表示言葉を設定(アンカーラベル表示が表示の時だけアクティブ)

アンカー表示

尺度両端に表示するアンカーの表示設定

アンカー表示位置

アンカーを表示する位置を数値(%指定)で設定する。0で末端。数値を大きくすると末端から中央方向へ離れる。

数値表示

選択した値(マーカー)を値で表示する。測定モードでは非表示を推奨。

数値範囲

ラインスケールのフルスケールのレンジを設定する。デフォルトは0-10。数値を変えても表示は変わらず取得データにのみ反映される。

目盛分割数

ラインスケール上に目盛りを表示します。指定する数値は表示される目盛りの数を示しています。非表示の時は「なし」を選択します。

※目盛り1を選択すると2つに分割する値(中央値)に目盛りが表示される。また、目盛り3を選択すると4分割する点(1/4毎)に目盛りが表示される。両端を合わせると5点法(5カテゴリ)のように使用できる。

フィードバック範囲1/範囲2/範囲3

フィードバックで基準値として表示する値を指定します。3つまで範囲を指定できます。値は数値範囲項目で設定した範囲内で設定します。



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A 画面を作成してみる

次のような画面を設定してみましょう。
サンプルコード「123」の甘味について訓練する画面です。


下記が回答後に表示される画面です。
範囲1(緑色):3.8-4.2・・・レンジ0.4
範囲2(黄色):3.0-5.0・・・レンジ2.0
範囲3(橙色):2.8-5.2・・・レンジ2.4




1.画面タイプ「フィードバック」を選択する
2.画面に表示する教示分を説明文に入力する。
3.項目に評価したい属性(評価用語)を設定する。「追加」ボタンをクリックします。



項目設定のダイアログが表示されます。

a.項目名に画面に表示する評価用語「甘味」を入力します。
b.サンプルコード「123」を入力します。
c.アンカーラベル表示の「表示」を選択します。アンカーラベルの左端に「弱い」、右端に「強い」を入力します。
d.フィードバック範囲1-3に、各範囲の最小値と最大値を入力します。
e.編集を終えたら適用をクリックします。




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3.データの変換


MagicSenseAnalyzer(解析ツール、以下MSA)にはラインスケールのデータを解析する機能が実装されていません。しかし、他の統計ソフトで操作しやすくするためのデータ変換機能が搭載されています。
データ変換が必要な理由は、ラインスケールモジュールでは回答時の値選択操作が全てデータとして記録されているためです。通常の解析では最終選択値を解析に用います。そのため最終選択値以外のデータを削除し、ソフトウェアの解析しやすいデータセットに変換するのが本機能の目的です。

※値選択操作の記録データは、パネルトレーニングのデータ解析としてはパネリストがどのような変遷を経て最終回答値に至ったのか、最終回答値に至るまでに何回修正したかを見ることでパネリストの回答に対する自信や回答の傾向を見ることが可能です。このような解析をする場合は、「測定シーケンス(seq)」の値に注意して解析してください。「測定シーケンス(seq)」はラインスケール上への回答値を選択するたびに値が増えてきます。0は最初の選択値で、次に値を修正すると1になります。さらに値を臭セすると2という具合に「測定シーケンス(seq)」の値が増えていきます。

ここではデータ変換の方法をご説明します。
※通常のデータ変換はMSAを使用してください。

STEP1:インポート

MSAの「MagicSenseデータインポート」ボタンをクリックします。インポートするファイルを指定して開くをクリックするとデータがシートに読み込まれます。読み込まれたデータはデータシート「Data_LineScale」が作成されて表示されます。このデータは複数のパネリストのデータを積み重ねて表示したデータです。測定された生(未加工)のデータとなります。
このデータは時系列の選択操作全てが記録されているため、そのまま解析には使用しません。最終選択値を回答として使用するために変換します。



STEP2:エクスポート

MSAのエクスポート機能を使ってCSVファイルなどに出力します。
データインポート後に、データエクスポートボタンをクリックします。



エクスポート設定が表示されますので、出力パターンを選択して実行します。

R用とXLSTAT用:CSVファイル
FIZZ-Calc用:TXTファイル(タブ区切り)



エクスポートされたファイルを他のソフトウェア(JMPやXLSTAT、SensoMineRなど)で解析します。

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